最高の素材を選び、伝統の技と最新の設備で加工。
常に時代に合った財布を作り続けている二宮五郎商店。
大量生産が主流の現代において、手作りのよさを伝えている職人気質なブランドです。
たまにはこういった国内の老舗工房に目を向けて、質実剛健なものづくりを感じてみませんか?
今ではあまり使われない技法がたくさん見れますよー。
この記事に書いてあること
二宮五郎商店の財布の特徴
1946年創業の老舗二宮五郎商店。
コンセプトは、「高品質、最高の素材を職人の卓越した技法で作り、送り出すこと」。
東京の墨田区に工房を構え、70年以上続く確かな技術でしっかりとした財布を作り続けています。
また、40年以上継承し続けている風琴マチの完成度が高いことでも人気のあるブランドです。
ホーウィン社のコードバンも使われてます
革好きなら知らない人はいない、アメリカで創業100年を超える老舗タンナー「ホーウィン社」。
コードバンって生産数が少なくなっているのと、革靴に流れているおかげで、あまり財布では数が作られないんですよね。
二宮五郎商店では、ホーウィン社を代表するシェルコードバンを使用した財布も取り扱っています。
あとで紹介しますが、シェルコードバンを使った財布もとてもこだわって作られていますよ。
二宮五郎商店の技法
最高品質の革を使っているだけではなくて、こだわりもすごいんですよ。
「忍び縫い」「菊寄せ」といった専門的な技術に長けているのはもちろん、自社製仕様の接着剤を使うなど、長年の経験と知識を活かした財布作りをしています。
風琴マチ
冒頭で軽く話した二宮五郎商店で40年間受け継がれている「風琴マチ」。
風琴マチとは、分かりやすく説明すると外側に出ているマチのこと。
一般的な長財布はマチが内側に折り曲がっているのですが、これだと財布にお札を入れるときに引っかかったりしてしまうことがありますよね。
そんな現代ではあまり見なくなった風琴マチの財布を40年間作り続けているのが職人らしさを感じますよね。
貼り込み
いい革財布を作る上で必ず通る工程「貼り込み」。
革小物の良し悪しは、縫製やコバなどの細部をチェックしがちですが、貼り合わせもとても大切。
レザーの柔らかさや、裏と表の質感、見た目に直結する部分ですからね。意外と奥深い作業なんですよ。
革と革を張り合わせるごくごく当たり前の工程なんですが、二宮五郎商店が一番得意としている技術なんです。
つり貼り
名刺や長財布など、ふたつに折る財布で必要な「つり貼り」。
つり貼りが上手くないと、貼り合わせた革を折り曲げて使うときに曲線に違和感が出たり、財布を閉じた時にズレたりするんです。
貼り込みが得意だからこそ、つり貼りも美しく折り曲げたときに違和感のないスマートな財布に仕上がっているんですね。
二宮五郎商店のおすすめ財布
【Dearest】ミネルバ・ボックス長財布
サイズ | 170×95mm 厚さ20mm |
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札入れ | 2個 |
小銭入れ | 1個 |
カードポケット | 6個 |
フリーポケット | 1個 |
素材 | 本体:ミネルバ・ボックス(イタリアンシュリンクレザー) |
重さ | 約130g |
価格 | 38,500円(税込) |
- 二宮五郎商店とメンズレザーストアのコラボ
- イタリアの革「ミネルバ・ボックス」を使った財布
- 経年変化が素晴らしい
数々の財布を販売し、現代の財布を熟知している「メンズレザーストア」と「二宮五郎商店」がタッグを組んだ最高の逸品。
1万円札を折らずにちょうど収納できる大きさは、二宮五郎商店が作る「風琴マチ」だから設計できた財布ですね。
外装と内装には、イタリア・フィレンツェのタンナー「バダラッシ・カルロ社」が作り上げた「ミネルバ・ボックス」を使用しています。
1000年以上の歴史を持ったイタリアンシュリンクレザーは、本当にカッコいいエイジングをするんですよ。
オイルたっぷりの柔らかいレザーなので、1年使うだけでもツヤと光沢が出てきます。
パット見た感じはすごくシンプルな財布だと思うんですが、二宮五郎商店の職人技がこれでもかというくらい詰め込まれています。
縫製はもちろん「菊寄せ」と「ヘリ返し」もキレイ。なかでも「念引き」をここまでしっかりとしている財布は数少ないですからね。
見れば見るほど惚れ惚れします。
【二宮五郎商店】ミネルバ・リスシオ 二つ折り財布
サイズ | 112×92mm 厚さ20mm |
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札入れ | 2個 |
小銭入れ | 1個 |
カードポケット | 4個 |
フリーポケット | 3個 |
素材 | 本体:ミネルバ・リスシオ(イタリアンスムースレザー) |
重さ | 約106g |
価格 | 19,800円(税込) |
- イタリアの革「ミネルバ・ボックス」を使った財布
- 横向きのコインケースを採用
- 折りたたんだときの見た目も美しい
メンズレザーストアで販売する二宮五郎商店の財布の中で一番人気なのがこちら。
こちらもバダラッシ・カルロ社のバケッタ製法の革なんですが、ミネルバ・ボックスではなく「ミネルバ・リスシオ」を使用しています。
ミネルバ・ボックスはシュリンクレザーという革にシボ(模様)が入っている革なのですが、こちらのリスシオはシボのないスムースレザーです。
ツルツルとした表面なので、シンプルだけど味わい深い財布へと変化していきます。
スタンダードな二つ折り財布ではなく、横向きのコインケースなので慣れるまでに少し時間は掛かるかもしれません。
かなり考えて作られた財布なので、慣れると最高の使いやすさになると思いますよ。
【二宮五郎商店】KAWAORIGAMI (革折り紙) 二つ折り財布
サイズ | 200×103mm 厚さ30mm |
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メインポケット | 1個(仕切りで2分割) |
スリーブポケット | 1個(カードポケット裏) |
カードポケット | 4個 |
小銭入れ | 1個 |
素材 | アメリカンキップレザー(牛革) イタリアンキッドスキン(仔山羊革/ゴールド) |
重さ | 約85g |
価格 | 27,500円(税込) |
- 牛革と山羊革を使ってるよ
- 一枚の革と最小限の部品で仕上げた財布
- ブラック×ゴールドで漆器のようなコントラスト
二宮五郎商店が商標を持つブランド「KAWAORIGAMI(革折り紙)」。
不要なものを削ぎ落としたデザインで、一枚の革を折り紙のように折りたたんで縫いあげています。
黒い革が牛革、金色の部分が山羊革と、種類の違う2種類の革を丁寧に貼り合わせているんです。
「貼り込み」と「つり貼り」が得意な二宮五郎商店だからこそ、ここまでキレイに仕上げることができるんですね。
シンプルなぶん、札入れにもアクセスしやすくなっていますよ。
【二宮五郎商店】ホーウィン シェルコードバン 二つ折り財布
サイズ | 106×90mm 厚さ25mm |
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メインポケット | 1個 |
マルチポケット | 3個 |
カードポケット | 4個 |
小銭入れ | 1個 |
素材 | シェルコードバン(アメリカ・ホーウィン社) |
重さ | 約107g |
価格 | 66,000円(税込) |
ここからは二宮五郎商店が作る、ホーウィン社のシェルコードバンの紹介です。
ホーウィン社が誇る大人気のシェルコードバンを、二宮五郎商店の繊細な技術で二つ折り財布を作り上げました。
スタンダードで使いやすいコードバンの財布ですが、縫製、コバ、念引きなど、細部までこだわっています。
ホーウィンのシェルコードバンを使った財布って、日本でもいくつかのブランドが作っていますよね。
二宮五郎商店は、全面ホーウィン社のシェルコードバンを使っているのが特徴。
小銭入れの内面や、札入れの内側には、シェルコードバンの床革がそのまま見えるように使われてるんですよ。
斬新だけど、すごく丁寧に作られている財布です。
【二宮五郎商店】ホーウィン クロムエクセル かぶせ長財布
サイズ | 190×120mm 厚さ20mm |
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メインポケット | 1個 |
サブポケット | 4個 |
カードポケット | 11個 |
小銭入れ | 1個 |
素材 | クロムエクセル(アメリカ・ホーウィン社) |
重さ | 約252g |
価格 | 60,500円(税込) |
ホーウィンといえばシェルコードバンという方も多いと思うんですが、実はこの財布、ホーウィンのクロム鞣し革を使ってるんですよ。
外装も内装もクロム鞣しなんですが、ただのクロム鞣しではなく老舗のホーウィンならではの特別なレシピで作られています。
クロム鞣しと言っても、オイルをたっぷりと含んだ混合なめしの革なので風合いが最高なんですよ。
温度で硬さが変わったり、傷が付きやすいけどブラシで撫でると消えるといった特徴の革です。
ホーウィン社と二宮五郎商店のロゴが両方入っていてカッコいいんですよ。
最高の革を最高の技術で作られた、分かる人には分かる財布となっています。
まとめ
今回は二宮五郎商店を紹介してきましたが、財布に使わている細かな技術が本当に熱いですよね。
念引き、菊寄せ、ヘリ返し、コバ、貼り合わせ、マチ、基本は当たり前にできています。
あと、なんといっても熟練の技が冴え渡っています。
いまは電子マネーの影響もあって必ず財布が必要、というわけでもなくなってきていますが、時代の変化に負けず、これからも職人気質を貫いて欲しいです。